でも、長男は土曜日は普通に登校するので、やはり朝5時前に起きて弁当作り。
加えて、先週と昨日は次男が部活で弁当持ち。
何を詰めるか、せめて前日に考えておかないと、朝、何もできない。
その予防線として、日曜日には、切り干し大根とひじきの煮物を作ってカップに入れて冷凍しておくのだが、今回、新ゴボウが中途半端に残っていたので、これまた中途半端に残った人参を刻み、暫し冷凍庫の肥やしとなっていた椎茸の甘煮を刻み、同じく冷凍庫の主となっていた鶏ミンチでもって、混ぜご飯の素を作った。
切り干し大根と言い、混ぜご飯の素と言い、この他にもマリネとか、骨付きチキンの甘酢醤油煮とか、これらは全てお隣さんから教えていただいたものばかり。
完璧な地元民なので味付けは濃いが、料理屋で仕事してただけあって、おいしいものを作って分けて下さる。
お隣さんの器が食卓に載ってると、うちの家族は先ず喜ぶ。
「おいしいものと、珍しいものはお隣からやって来る。」
常会の飲み会で、夫がお隣の奥さんに普段の礼を述べながら伝えた言葉である。
私の母より少し若い年代の人なので、ここいらの昔の言葉も、慣習も、料理も知っている。
顔を合わせると、つい1時間くらいは軽くおしゃべりしてしまうが、それが無駄だとかもったいないとか思えないくらい、色々な発見がある。
彼女も私も食べることが好きだから、とにかく食べることから。
昔買った、「全国アホ・バカ分布考」を読み返している。
深夜番組「探偵ナイトスクープ」に端を発し、やがて学会発表までに至る、言葉の旅の物語。
「海賊と呼ばれた男」で知られる百田尚樹が、まだ新顔のスタッフとして登場している。
探偵ナイトスクープは、徹底したお笑い番組だったと記憶している。殆ど見たことはなかったけれど、一世を風靡していたはずである。TVと疎遠だった私が知っていたのだから。
言葉というものを真摯にとらえ、TVの持つ影響力を慎重に見定めたプロデューサーの、ある意味執念とも言える調査と考察が、臨場感一杯に描かれていてぐいぐい引き込まれる。
最高の娯楽番組を作って邁進するような人は、これくらいの力量がないとあかんねやなと思った。
番組放送は1991年。もう、四半世紀ほど前のことだし、最新通信機器がFAXだが、全然古くない。そんな感じで、今、それなりに分厚い文庫の、丁度折り返し地点にいる。
子どもの小学校で読み聞かせをやった時、奨められて関西弁で書かれた本を読み聞かせた。
これもかれこれ10年ほど前のことになる。
その時、関西弁で書かれた絵本を、この土地の言葉に代え、出てくる地名も土地の名に変えて読んだらおもしろかろうと思ったのに、全然手を付けてない。
言葉は、どんどん失われていく。
通信機器の発達で、恐ろしい勢いで、古い言葉は失われていくのだ。
食べ物を知る、言葉を知る、慣習を知る。
土地を知ることが、ようやっと出来るようになってきた。
子ども達と共に、私もこの土地に根付いてきた、ということなのだろう。
20年近く、かかってしまったな。
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